【シャオ】:「ってマジかよ!!」

北京郊外、アフリカからの増援部隊と模擬戦を行うことになり一回戦シャオVS瑠 芳美でユニット対決をしているのだが、最初は地形の慣れからシャオが押していたのだがものの10分ほどで地形を解析し芳美の反撃が始まった、そして芳美のユニット【剣舞】の青龍刀を接近専用ナイフで受ける

【シャオ】:「地形慣れがあまりにも早すぎだぜ!」

【芳美】:『シャオ君だっけ?なめてもらっちゃ〜困るわよぉ〜アフリカはココより激しくないけど私もこの戦争を戦い抜いてきたのよ。経験ってものがあるからね♪』

気に障ったのかシャオは叫んだ

【シャオ】:「俺だって経験くらいあらぁぁぁ!!背部アクティブクロー起動!!」

神兵Wのバックからクモの足のようなものが出てきて【剣舞】をがっちり固定する

【シャオ】:「これで俺の勝ちだな!へへんだ!」

芳美はユニットでお手上げのポーズをとる

【芳美】:「わお!これじゃあ普通のユニットは逃げられないわね〜♪」

【シャオ】:「そうさ!これであとは機能停止にするまでぼこぼこにするだけだぜ」

【芳美】:「それっ!」

【剣舞】は装備していた青龍刀二本を真上の上空へと投げる

【シャオ】:「武器を放棄したってことは降参か?」

【芳美】:「ええ、普通のパイロットとユニットだったらね♪」

【シャオ】:「え?」

その瞬間先ほど投げた青龍刀が落ちてきてアクティブクローの関節部分に深く突き刺さる

【芳美】「いっくわよ〜!!」

突き刺さったと同時に【剣舞】の巨大ブースターが火を噴く、するとアクティブクローの関節がすさまじい音ともに壊れ外れる

【芳美】:「私と、私のパートナー春風 ユイは普通のパイロットじゃないのよねぇ〜♪ね?ユイ?」

【ユイ】:「確かに芳美のおバカっぷりは他に見ないわね♪」

【芳美】:「バカとは何よ!バカとは!!」

シャオはそんな会話も右から左で、呆然とし、本日二度目のこの言葉

【シャオ】:「マジかよ」

 

 

 

〜マザーΣ管制室〜

エンリは驚きを隠せなかった

【エンリ】:「彼女はすごいですね。地形にあんなに早く慣れるだけでなく神兵Wタイプのあの武器の弱点の関節部分をすばやく見抜くなんて・・・・・。」

【鳴海】:「ハッハッハッハ、あれはあいつのお得意の直感だ。ああしたらどうなるんだろうとかそういう興味も混ざってるけどな」

【ウィン】:「ありゃ〜シャオ、相当へこんでるだろうな〜自分の十八番をふせがれちゃったんだから・・・・」

【ユンスク】:「いい経験だ、負ければ負けるだけ復活すれば強くなるもんだな。まぁ戦場ではそうは行かないけどな。」

腕を組んだユンスクの隣でユンスクのまねをして腕を組んでいる男が頷く

【ソウスケ】:「うんうん、そうだねぇ〜僕もエイジ君もそうやって強くなったのさ!」

いきなり発言したのは増援部隊のユニット【赤兎】パイロット安藤 ソウスケだ。

【エイジ】:「何言ってんだ!あれはお前が・・・・・・」

【ナナミ】:「エイジさん、それは言わない約束ですよ・・・・。」

ユニット【黒兎】パイロット犬神 エイジが照れて何か言おうとするのを【黒兎】のB.C黒い髪の少女、藤堂ナナミが抑える

【ウィン】:「何の話だ?」

【さつき】:「彼方たちには関係の無い話よ・・・・・」

ウィンが何の話か聞こうとすると女の声がそれを遮る、いつの間にか管制室の端に腕を組んで立っている美女がいる

【ウィン】:「オイオイ、そんな突っぱねなくてもいいだろ?」

【さつき】:「・・・・・・・・・・。」

ウィンの反論を聞こうともせずに女、ユニット【アベンジャー】パイロット如月 さつきは管制室から無表情で出て行ってしまった

【ウィン】:「たくっ!なんだ〜あの女?」

【鳴海】:「ああ、彼女は如月 さつき、今回は君たちと一緒に先遣隊に所属することになる。偵察などは彼女に勝る者はそうはいないはずだ」

疲れたような顔でウィンはハア〜とため息をつき

【ウィン】:「うそだろ〜、あいつと一緒に戦える自信ねえよ〜」

ウィンとさつきのやり取りを気にせず模擬戦を見ていたユンスクが言う

【ユンスク】:「ん?終わったみたいだな?」

 

ウィンVS芳美の模擬戦はウィンが動揺し芳美の勢い押されて負けるという結果になった。

 

 

 

【ユンスク】:「次はウィンと佐脇 誠だ。準備してくれるか?」

【ウィン】:「次は俺かぁ〜で俺の相手をするやつはどこだ?」

【誠】:「あの〜隣にさっきからいたんですが・・・・・・」

ウィンの隣にはやせた男・・・誠が立っていた

【ウィン】:「うおっ!気づかなかった!すまねえな。」

【誠】:「ガーン!!

【朗】;「クックック、誠ってやっぱ存在感薄いんだな。」

誠の影に子供、B.Cの滝朗がいた

【ウィン】;「うお!そんなところにガキがいたのか!小さくて見えなかったぜ!

【朗】:「何だと!!ゴラァァ!!

【鳴海】:「おい!さっさと準備しないか!」

怒鳴られてスタコラサッサと管制室を出ていく三人

それを見てユンスクは一言

【ユンスク】:「何所にも同じような奴はいるのだな・・・・・・・。」

 

 

 

その後の結果は

ウィン ○ VS ×誠&朗

エンリ ○ VS ×ソウスケ

ユンスク△ VS △エイジ&ナナミ

シャオ × VS ○鳴海

 

 

模擬戦終了後の休憩室

【シャオ】:「シクシク、シクシク・・・・どうせ俺は弱いさ・・・・二連敗しちゃったもんな・・・・俺は雑魚だよな」

シャオが部屋の端でイジケテイル

【ユンスク】:「ハハハハ、だから自分で自分を卑下するのはやめておけといっているだろう?今回も俺が代わりに俺が言って・・・・・・・グホッ」

【エンリ】:「ボケ潰し終了です・・・・・。(遠い目)」

エンリの手刀がユンスクの首筋に決まり、ユンスクは床に沈む

ウィンは倒れたユンスクを無視して話をする

【ウィン】:「まぁ、しょうがないじゃねぇか、シャオの二回戦目の相手は増援部隊の隊長さんだったんだからさ。」

【シャオ】:「でもよぉ〜今回の大作戦はY.A連のユーラシア本部を攻めるんだろぉ〜、って事はあんなのがゴロゴロいる可能性だってあるわけだろ・・・・・・・。」

【エンリ】:「そうですね・・・・・・。」

ウィンは落ち込むシャオの頭を思いっきりはたき親指で休憩室の出口を指す

【ウィン】:「シャオ、そんなに心配なら俺が練習相手になるぜ!」

【シャオ】:「いってぇー!たくっ、何言ってんだよウィン兄〜対戦成績は俺のほうがリードしてんだぜぇ〜」

シャオは自分の携帯端末をいじり対戦結果のページをウィンに見せ付ける

【ウィン】:「15勝16敗・・・一回しか負けてねえぞ俺は。」

【シャオ】:「はいはい、まぁいいや、それじゃあ模擬戦闘場に行こうぜ。」

【ウィン】:「おっし、今度で五分五分に戻す!」

ウィンとシャオが休憩室から出て行く

【エンリ】:「お二人ともまだ元気ですねぇ〜、ね?ユンスクさん。」

エンリの問いかけにさっきまで気絶していたユンスクがムクッとおき上がる

【エンリ】:「ずっと意識があったんでしょう?」

【ユンスク】:「・・・・・ばれてたか。」

【エンリ】:「フフフフ、私は彼方の恋人なんですから、それくらいわかります。」

ユンスクは“そうだな・・・・。”と言ってエンリの横に座る、そして下を向きつつユンスクは口を開く

【ユンスク】:「聞いていいか?」

【エンリ】:「何をですか?」

【ユンスク】:「・・・・・・・俺のことどう思う?」

腕を組み悩む格好をしながらエンリは言う

【エンリ】:「そうですねぇ〜捻くれてて、悪態ついて。一言で言えば“性格が悪い”ですかねぇ〜」

【ユンスク】:「ガクッ!!」

【エンリ】:「冗談ですよ♪・・・本当は彼方がみんなの気持ちを・・和らげるために演技しているって・・・・・・気づいてますよ・・・・。」

ユンスクが床から顔を上げ横を見るとエンリは泣いていた

【エンリ】:「シャオさんもウィンさんも・・・気づいて・・・いると思います・・・よ・・・でも・・・・でも・・・・・私はそれがつらい・・・・。戦闘以外でも彼方に支えられているのがある意味悔しい・・・・・私が彼方を支えたい。それに・・・今回の作戦は・・・し・・死ぬかもしれない・・んです・・・、私・・・私、死にたくないです・・・・・あなたと一緒に生きたい、シャオさんとウィンさん、アサコ指揮官と一緒に平和に暮らしたい・・・、でも、この世の中では・・・そんなの夢以外の何物でもないということはわかってるんです・・・・・でも・・・でも・・・・!」

【ユンスク】:「もういい、もういいんだエンリ・・・・・」

ユンスクは必死に言葉を言おうとするエンリをそっと抱きしめ髪を撫でる・・・・・・

【ユンスク】:「みんなで、みんなで生きてこの戦いを終わらせよう・・・・・そして平和に暮らそう・・・・・俺は生きる、エンリも殺させない・・・他の仲間も・・・・誓う。」

休憩室にはエンリの小さな泣き声だけがしばらく響いていた。第三話へ続く・・・・・感想はこちら

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