バットラック〜another skill〜

バットラック〜another skill

 

 

 

第八話

 

 

「すごい・・・・まるで操縦の軽さが違う。」

“当然デス、最高ノAIデアル私ガシステム調整ヲ行ッテイルノデスカラ。”

「レギン〜、調子乗リスギヨォ〜。」

ケンの言葉に対してのレギンの反応に苦笑するアル。

飛行中のX-09Aのコクピット内でそんな会話が行われていると続々と味方戦闘機が

集まり始める。

『それが大尉の新型機ですか?』

『いいわね〜新型♪』

定位置だとでも言うかのようにケン機の左右にビオシーとランのF−22が並ぶ。

『別に新型だからっていいわけじゃねぇぜ。』

『いいえ、新型は最高です♪』

さらにアレスのF-4、さらにミラージュ2000の発展機ラファールが飛んでいた。

尾翼には桜の花びらを象ったエンブレムがあった。

ラファールは桜花機であった。

「街に出たときの奴、もう来てたんだな。」

『ええ、ギリギリでしたけどね。さぁはじめましょう!!』

レーダーが多数の機体の接近を知らせる。

“99%ノ確立デEMノ爆撃機【アクレニード】デス。直衛機も多数。”

「アレス中尉、桜花少尉、2編隊を率いて直衛機の引き離しと撃破を。頼めるか?」

『お任せあれ。桜花少尉、行くぜ!!』

『了解、それでは先行し直衛機を爆撃機から引き離します!!』

桜花機、アレス機を先頭に数機の戦闘機が先行していく。

「俺達もタイミング合わせるぞ、全機システム再チェック・・・・さぁ大鷲狩りだ、俺達の帰る場所に降り立たせるな!!」

『了解!!!!』

ブースターの出力を上げるとケンのX-09Aの主翼、前進翼がゆっくりと動き出し折りた

たまれるように変化し、最適な角度に修正される。

「出力も化け物だな・・・。レギンとアルの出力と姿勢制御がなきゃかなりつらい。」

『ヘヘヘ、ヤッパリ私ヲ連レテ着テヨカッテヨ?』

“私ヲシステムニ組ミ込ンデヨカッタデスネ?”

「はいはい、よかったよ。ブラックバード1ヘッドオン!!!」

すぐにEMの爆撃機の黒い機体が見えてくる。

「レーダロック……基地には向かわせない…!!フォックス2!!」

X-09Aから発射されたミサイルは爆撃機のエンジン部分から出る熱を追尾し一気に飛んで

いき爆発。爆撃機は動力部ごと破壊され墜落していく。

「まず1機・・・・。」

桜花&アレス先行隊が直衛機を引き離してくれたお陰で機動力のない爆撃機は次々と落とされていく。

その時だ、基地から緊急入電がX-09Aのコクピットに入る。

『こちら基地管制塔!!貴隊とは別の方向よりEM戦闘機多数と……全長数kmの大型爆

撃機が接近!!!至急、至急迎撃を!!』

「チッ!!舐めたマネをしてくれる!!」

ケンは全機に基地への転進を指示し、X−09Aの機首を基地に向けた。

 

 

 

 

「コッチがはめられちゃってるわけね・・・・最悪だ、こりゃ・・。」

『そんなことのんびり言っている場合ですか!?』

アレスの呟きに桜花が非難の声を上げた。当然だろう、作戦通り引き離したと思っていた

敵部隊に逆に誘導され敵部隊のど真ん中に誘われていたのだから・・・・・。

レーダーには複数の方向から敵機が接近しているのがわかり、しかもケンとの長距離無線

ができなくなっていた。

「とりあえず何とか切り抜けなきゃな・・・・・全機に通達、この状況じゃ確実に逃げ切れることはできない、

よって敵戦闘機部隊を撃破してこの状況を脱する!!覚悟してかかれ!!」

『アレス中尉、珍しく指揮官らしいこと言いましたね・・・驚きです。』

「おいおい、桜花ちゃん、だてに俺も中尉やっちゃいないぜ?」

『ちゃん付けは止めてくださいと何度言ったらわかるんですか!?

まったく少しほめたらすぐこれなんですから・・・・・・。』

そんな会話をしている間にも敵戦闘機隊は近づいてきており、ついにミサイルの射程範囲に入る。

「よし、んじゃいくか・・・。フォックス2!!」

アレスのF−4がミサイルを発射すると各味方機も攻撃を開始!!

そして一気に乱戦状態へと陥る。

アレスのF−4は真正面から来た敵機を葬り、他の敵機の攻撃を回避する。

「さてと、とりあえず通信ができないのは痛いな・・・、たぶん電子戦機みたいなのがいるはずなんだが・・・・、

乱戦になった直後からレーダーまでジャミングされてうまく動作してねぇしなぁ・・・・・。」

アレスは呟きながら目視であたりを見回すと、右前方に巨大な雲が目に入った。

「あそこか・・・・。」

アレスはF−4を一気にその巨大な雲の中へと突入させる、視界はほとんど見えない状態のなか、

アレスは視線を巡らすと・・・・かなり遠くのほうで光るものを発見した。

「いたっ!!」

機首をすぐに光のほうへと向け、加速するとF−4に気づいたように光が動き出す。

「ビンゴだな・・・。」

ロックオンでミサイルを撃とうとするが電波障害などでロックオンができない事

に気づいたアレスはF−4をさらに加速させ機関砲の射程範囲に光を入れようと接近する。

そして近づいて見えてきた光の正体はアレスの予想通り電子戦機であった。

その戦闘機の背中に巨大な円盤レーダーを背負った姿はまさに亀といった感じであった。

「亀が空に上がってくるなよな!!」

アレスはそう言ってトリガーを引き、F−4から放たれた銃弾がEM電子戦機を蜂の巣に

し、撃墜するとレーダーもすぐに回復し、通信も回復した。

「よし・・・ケン大尉にすぐ通信を・・・・・っ!?」

雲から飛び出したF−4、そして視線をほんの一瞬通信に向けた瞬間、

出会いがしらとでもいうかのようにEM戦闘機が主翼に接触しF−4は火を噴き落ち始める。

それを見た桜花はコクピット内でアレスの名を呼ぶ。

「アレス中尉!!アレス中尉!!」

『んな叫ばなくたって聞こえてるよ!!俺は落ちる前にたったとベイルアウトする。

桜花少尉、貴女はすぐにケン大尉に通信を入れて本体に合流しろ!!

んでもって敵さん撃破したら迎えに来てくれや・・以上、通信オーバー!』

桜花はF−4からアレスがベイルアウトをしたのを確認すると、悔しそうにキャノピーに

右手を思いっきり叩きつけた後、ケンへ無線を繋いだ。

 

 

 

第九話

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