GUARDIAN BULLET

GUARDIAN BULLET

 

【LOAD3 体力自慢は第一庁舎に・・・・、知能自慢は第二庁舎へ・・・。】

 

 

 

「・・・・・・・・・・・。」

一般人は消え、勤務している職員しかいなくなった夕方の都庁第一本庁舎入り口、武装し

たスキンヘッドの男が合図を送ると数人の覆面の男が一気に走り出し庁舎入り口に立って

いた警備員の後ろに回りこみ警備員の口を塞いでナイフで首を掻っ切る。それと同時に

完全武装した数十人の覆面の男達が一気に庁舎内になだれ込んだ。

警備員や反抗しようとする職員を殺害し、一気に都知事執務室に駆け上がる。

執務室のドアを蹴りで開け、スキンヘッドの男は数人の覆面の男達と共に部屋に侵入し

何が起きたのか理解できていないといった顔をした都知事の前で叫んだ。

「都庁は我々が占拠したっ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

数時間後・・・・・・都庁前・・・・・警察の車両が都庁を取り囲むように配置され空には警察とマスコミのヘリが多数飛んでいる。

「都庁を乗っ取っちゃうか・・・・・ここまでくるとある意味賞賛に値するわね。」

「そうっすね、こんなとこ占拠したらこの状態になる事は目に見えてるっすよ。」

「だな・・・・・まったく俺まで動員されるとはな・・・・・まぁ人質は知事以外解放されてるし

突入部隊も入って行ったし時間の問題か・・・・。」

「あんたは本職でしょうが、迷惑は私達よね、瑞冶」

「水沢さんの護衛が仕事っす、我慢っすよ姉御。」

状況を見ながらそれぞれコメントを言う静流、瑞冶、水沢の三人。

「でもな〜んか引っかかるのよね・・・・・今回の襲撃犯、進入から占拠までかなり早かった

っていうじゃない・・・・、もしかして元警官か元自衛官かしらね。」

静流がそう呟いた瞬間都庁内部から激しい銃撃音が鳴り響く。

「突入部隊が接触したっすね。」

一斉にメディアは銃撃音の事を報道し始め、待機していた警官達は慌しくなる。

「一人・・・・二人・・・・三、四・・・・早いわね。」

目を瞑りながら静流と瑞冶が呟く。

「こりゃ〜マズイッすね・・・・・襲撃犯集団は戦闘のプロっす。」

「お前ら何を言って・・・・・?」

水沢がそう言った直後、銃撃音が鳴り止んだ・・・・

「警察突入部隊標準装備のG3系統の自動小銃の銃撃音が、襲撃犯達が

使ってるM14系自動小銃の銃撃音より早く止んだ・・・・集団銃撃戦では先に銃撃音が

途絶えた集団が、大体全滅してるパターンが多い、しかも狭い都庁内ならなおさらね。

突入部隊はとりあえず訓練受けているからそこら辺の奴らの占拠だったら制圧できるけ

ど、もし相手が軍事経験のある、または訓練を受けた奴らなら・・・・敵うはずも無いわね。」

静流の言葉を証明するようにパトカーの横で無線を聞いている警察側の指揮をしていた男

の顔がどんどんと青くなっていく。その顔もすぐに庁舎の上層階へと向けられる。

上層階の窓が割れ、そこから突入部隊の隊員が顔を出す。だれもがその唯一の生存者

に少し安心をしたが、すぐにその安心は一発の銃声によって打ち壊された。

何者かが隊員の頭部を後ろから撃ち抜き上層階から外に落下させた、隊員の体が

地面に叩きつけられる瞬間その場にいた人は思わず全員が目をそむけた。

「敵に恐怖心を与えるのもお見事ね・・・・ったくどこのどいつかしら、この事件の

首謀者・・・・・・・・。」

「群雲 真戯。アフガンのテロ組織で訓練を行った後日本に帰国、その後の詳細はなし。

まぁ部下は首謀者である群雲に訓練を受けたと考えてよいようですね。」

「うわぁ、狐目部長いつの間に!!」

静流の横には近田が立っていた。

「いえ、ね。これから都知事は某国会議員と会食の予定だったのでその間わが社に

護衛を依頼してたんですよねぇ〜」

「つまり我が社が本来この時間知事の近くで護衛しているって事ッすよね。

つまり営業時間・・・・・・・・・・・・ってまさか近田部長。」

瑞冶の顔がドンドン青くなる、近田は逆にニコリと笑い言った。

「敵陣を突破して知事の護衛につきましょう。ちなみにこれはこの場にいる全社員

参加ということで社長命令出ています。」

命令書を静流と瑞冶に見せると二人はため息をつき自分の銃を取り出す。

「私は都知事だけ助け出すとかいう繊細な事は出来ないわよ。」

「わが社に繊細な事が出来る社員なんていましたっけ?」

近田のその言葉と同時に数人の静流達と同じ黒ずくめの男達が現れる。男達の目は

かなり殺気立っていた・・・・・・。

「暴れる気満々・・・・、で警察には何と説明したわけ?」

「そのまま、ありのままを説明しましたよ。あっさり許可してくれました。

ただし条件がつきましたけど・・・・・・・。」

近田の後ろに警察突入部隊のおそらくは第二班が集まっていた。

「この方達を連れて行け、だそうです。まぁ警察もメンツを保ちたいんでしょう。」

“では”といい近田はパトカーのボンネットに都庁全体の青写真を広げる。

「先ほどのように突入しても逆にやられるだけです。なのでまず二手に別れ同時に作戦を

行います、瑞冶君。」

「なんっすか?」

「瑞冶君は突入部隊の皆さんを率いて第二庁舎地下のココ、庁舎のシステム室を制圧して

ください、その後のことは無線で伝えます。」

「了解っす。」

「静流は他のガーディアンを連れて第一庁舎に潜入、出来るだけ知事が人質に取られている展望台のある階へ進んでください、

敵を発見した場合気づかれないように排除してください。」

「わかったわ。」

そしてその場の全員の目が水沢へと向けられる。胸を張り自信有りげに水沢。

「俺も行くぞ!あ、でもその社長命令にお前たちが従ったら俺の護衛はどうなるんだ?」

「そうっすねぇ〜、社長命令が最優先っすから、水沢さんの護衛は後回しっすね。」

「・・・・・・・・・やっぱ俺、この場で待機な。」

水沢のその言葉に静流達は盛大にコケたのだった。

 

 

 

 

 

都庁、展望室・・・・そこには複数の襲撃犯とそのリーダーであるスキンヘッド・・・・群雲と

二人の手錠で動きを封じられた人影・・・・一人は初老の都知事、もう一人は・・・・・。

『これはどういう事か教えてもらおうか?運転までさせた上に監禁とは条件が違うが。』

「わりいな、どうしてもアンタは信用ならねぇ。あんな少ない金額じゃアフガンでも

まともな銃も買えやしないのにてめぇは米国製や独国製の銃までアッサリ俺らに

売りやがった。お前の目的をお前自身が話すまで俺らと一緒にいてもらうぜ、仮面の男。」

すると仮面の男が肩を震わせる、そして仮面の奥から漏れる声は笑い声だった。

『フフフフフフフ、ハハハハハハハ!!!』

「何がおかしい!?」

『クックック♪何がおかしい?ハッ?お前の言っている事全てだよ、ミスタームラクモ。

売り渡すには安すぎる?ハッ、こちらが他の部分でそれ以上の利益を出しているに決まっているだろう。

理由?ハッ、貴様らが暴れてくれればそれでいい!!』

「てめぇ・・・・まさか・・・・。」

仮面の男の言葉に何か悟った群雲が何か言おうとしたとき、何かの轟音が窓を振るわせ近づいてくる。

その場にいた襲撃犯たちは何が起きたのかと視線を泳がした、群雲が轟音の元に気づき叫ぶ。

「ヘリだ、窓の外に銃を構えろ!」

襲撃犯たちが窓に銃を構えた瞬間、仮面の男がいつの間にか手錠を外して立ち上がる。

『さて、それでは失礼しようか。御機嫌よう。』

仮面の男は襲撃犯たちに丸い球体を投げつける、球体はすぐに破裂し凄まじい光と音が

展望室を包む。光と音が止みふらつきながら外を見る。

そこにはいつの間にか割られた展望室の窓とその奥を飛ぶヘリ・・・そしてヘリの中でたっ

ている仮面の男の姿。そしてどんどんヘリが遠ざかっていく。

「クソッ、おい、てめぇらいつまで寝てんだ、配置にもどれ!!」

群雲は音響弾で気絶していた部下達を蹴り起こした。

 

 

 

第一庁舎24階

 

「何かしらね・・・・・、今の爆音とヘリのエンジン音。」

気絶させた襲撃犯の一人を通路の影に隠しながら静流が呟く。

「しるか・・・っつうか何で俺こんな所いるんだ!?なんか庁舎前で背後に殺気を感じた所

までは覚えてんだが・・・・・・。」

「いや、それは私があんたの後ろに回って、こうトスンと・・・。」

静流はジェスチャーで手刀を首筋に打ち込むマネをする。

「おまえな!?ふざけ・・・・。」

「おい、静流。そのうるさい刑事を黙らせろ・・敵に気づかれる。」

静流と同じ黒服を着た男達の一人・・・2mの金髪の巨漢の男が動く様子の無い襲撃犯を二人引きずってくる。

「じゃあ、あんたがやってよマック。」

「すまないな、静流。俺がやるとこいつらみたいになってしまう。」

そして静流が気絶させた襲撃犯を隠した場所に引きずっていた襲撃犯を投げ入れる。

投げ入れられた襲撃犯の首は異常な角度に曲がっていた。

青い顔をし、黙り込んだ水沢だがいきなり天井の一部が小さな音と共に外れると

体をビクッと震わせる。

「・・・・・そんなにビックリするな・・・・・。」

外れた天井からゆっくりと小柄な男が出てくる。この男はマックとは正反対に

今にも折れそうな細い体をしていた。静流は“はぁ”とため息をつき言う。

「いや、あんたがいきなり天井から降りてきたら誰でも驚くわよ、蛇骨。」

「静流・・・・・・これを・・・・・敵の無線だ・・・聞いてみろ。マック・・・・階段付近で襲撃犯三人殺

った。他の襲撃犯に見つかる前に死体の回収頼む。」

マックは蛇骨の言葉に頷き廊下の向こうに歩き去った。蛇骨は気にした様子もなくもの静

かに静流に無線を投げる。受け取った静流は無線に

耳を当てしばらく無線を聞いていた、そしてボソリと独り言を漏らす。

「仮面の男ねぇ〜」

「仮面の男・・・・?都知事以外の人質・・・・という訳ではないようだが・・・。」

「仮面の男だと!?ちょっと無線を貸せ!!」

蛇骨が顎に手を当て考えようとしたとき静流から水沢が無線をいきなり奪い取る。

「・・・・・アイツだ・・・・。」

仮面の男が逃げたという無線を聞きながら水沢が呟いた。

「・・・・・・知り合いか・・・・・?」

「ああ、客船の船倉で俺に銃を突きつけた奴だ・・・・。」

「ってことは、あそこにあった武器が今回使われたと見ていいようね。」

そう言って静流は専用の無線を繋ぎ言った。

「瑞冶・・・・コードα開始、システム室制圧宜しく。」

 

 

 

 

 

第二庁舎 十階通路

「了解っすよ、姉御♪」

瑞冶は無線を切り後ろを振り返る。そこには警察突入部隊第二班の姿。

彼らは第一班の仇と殺気立っていた。

「殺気だった警察突入部隊の皆さん・・・・・・・・・・・・・。」

そう言って瑞冶は数秒の間を空け・・・・・・・ニコリと笑った。

「こっちはシステム室の制圧が目的ですけど、敵の注意をこっちに向ける囮の任も

あるので・・・・・・思いっきり暴れちゃってくださいっす!!!」

 

 

 

LOAD4

【お買い物なら楽天市場!】 【話題の商品がなんでも揃う!】 【無料掲示板&ブログ】 【レンタルサーバー】
【AT-LINK 専用サーバ・サービス】 【ディックの30日間無利息キャッシング】 【1日5分の英会話】