GUARDIAN BULLET

GUARDIAN  BULLET

 

【LOAD6 雨脚強く、攻勢も強く・・・。】

 

 

 

 

瑞冶は研究所の入り口の屋根の下、雨の降る空を見上げながら口を開く。

「早く止まないっすかねぇ〜姉御・・・。」

「知らないわよ、お天道様の機嫌なんて。」

瑞冶の横に立つ静流がスポーツ飲料を飲みながら言うと瑞時はため息をつく。

「じゃあ屋根の上にいつの間にかいる侵入者さん達はどうします?」

瑞冶がそういった瞬間ナイフが静流に飛んでくる。静流は持っていたペットボトルで

ナイフを受け止め、その場から退避する。瑞冶も同時に退避すると先ほどまで二人が立っ

ていた場所に銃弾の嵐が降り注いだ。

銃弾の飛んできた方向に二人が目を向けるとそこには迷彩服に覆面を被った男が四人立っていた。

「敵さんがここにいるってことは外にいる警備員は全滅っすか。そういえばマックさんは?」

「仮眠室で休んでいるはずだけど、まぁ動き始めてるんじゃない?」

「それじゃあこっちもさっさと片付けるっすね。」

まず動いたのは瑞冶、何の迷いも無く覆面の男たちに突っ込んで行く。

覆面の男たちがマシンガンを撃つが瑞冶は防弾コートで防ぎ、覆面の男たちの前で飛び上

がり一人に対して回し蹴りを繰り出す・・・が、覆面の男は右腕で蹴りを防ぐ。

「チッ!!」

瑞冶が舌打ちしつつ着地し、追撃を避けるために横に飛ぶ。すると静流が今度は走ってくる。手には先ほど防いだナイフを持っている。

不意に静流はナイフを投げるが、銃身で防がれ逆にマシンガンで狙われるが静流は自然な

動きで身を低くし敵の足を蹴り態勢を崩させた後、首筋に踵落しを打ち込み敵の一人を黙

らせる。しかし敵は仲間がやられたことなど気にしないように静流が気絶させた敵ごと静

流を撃とうとする。静流は防弾コートで銃弾を防ぎつつ一旦距離を取り、先に距離を取っていた瑞冶と並ぶ。

「こいつら、かなり強いっすね。」

「元どこぞの特殊部隊所属ってところね。まぁそれならそれで叩き方もあるってものよ、ねっ!!」

静流がコートの中から煙幕弾を取り出し、覆面の男たちに投げると同時に踵を返し

瑞冶を伴って建物の中に駆け込んだ。

 

 

 

 

「ふむ、あれがガーディアンか。流石の手際だな。」

双眼鏡で静流達と自分の部下の戦闘を見たカルニフ隊長は呟いた。

「ですが我々があのような一般の警備会社職員に負けるわけがありません!!」

「そう願いたいものだがな・・・・・で、進行状況は?」

副官はそう問われ、無線を片手に答える。

「Aチームはモニター室を確保に成功、Bチームからは研究室内外のガーディアン以外の

警備員の処理が完了したとの報告を受けています、Cチームは所長の確保に成功。Aチー

ム、Cチームは現在待機中です。」

「よし、Aチームを半分に分け、半分をBチームに合流させガーディアンを処理しろ。

Cチームは例の物の確保のため移動開始。」

「了解、各チームに伝えます!!」

「さぁ始めようか、ねずみ(ガーディアン)のあぶり出しをな・・・・。」

 

 

 

「まったく、なんでねずみみたいな事しなくちゃならないのよ・・・・・。聞えるかしら?マック。」

『ああ、聞える。』

静流が無線を使っているのは研究所の金網から研究所の通路が除ける換気ダクトだった。

「そっちはどこにいるわけ?」

『モニター室だ。まずここを確保するのが一番だ。監視カメラも見れるしな。』

「状況は?」

『とりあえずモニター室にいた敵は片付けた。監視カメラで確認する・・・・・。別働隊がいる

な。おそらく俺達を捜索していると思われる部隊。それからここの所長を連れて移動して

いる部隊。待て、外部カメラにも別部隊がいるな・・・林の中だ、動く気配はないが・・・・。』

「だそうよ瑞冶・・・・・聞えてる?」

『聞えるっすよ、姉御。配電室確保おわったっすよ。』

「OK、まず所長を確保するわよ。合図したら頼むわよ、瑞冶。」

『了解っす。』

静流はゆっくりと金網から下を覗くとちょうど所長と敵部隊が歩いてくる。

「瑞冶・・・・・・今よ!!」

『了解っす!!』

いきなり研究所内の電気が消える。と同時に静流は金網を落とし、廊下に降り立った。

 

 

「さてとそろそろここも危ないっすね・・・。内はマックさんと姉御に任せて・・・外片付ける

っすね・・・・絶対サボってたら姉御にボコボコにされるっす!!」

配電室から廊下に出た瑞冶は雨の振る外を見ながら言い、走り出した。

 

 

 

 

「カルニフ隊長・・・・先ほどから配電室、モニター室と連絡が取れません。

Cチームから交戦中の報告が入っています。」

「ああ、配電室を奪い返して研究所内の電力を落としたな。それに乗じて襲撃。

見事な手並みだ。おそらくモニター室も奪還されているだろう。」

「そんなっ!?我々カルニフ部隊がそんな易々と・・・・。」

「そのおごりが死を招く・・・・・。」

そう言ってカルニフが通信兵を睨みつけると通信兵は口をつむぐ。

その時だ、研究所とは違う方向から銃声と隊員の怒号が聞える。

「ガーディアンは三つに分かれていたか・・・・。」

カルニフがそう呟いた瞬間、木々の間から傷だらけの隊員がカルニフに向かって走ってく

る・・・が、どこからかの銃撃で頭部を撃ち抜かれ倒れる。

カルニフの横にいた通信兵はその光景を見てみるみる表情が暗くなっていく。

それを知ってか知らずかカルニフは表情を変えず・・・・・いきなり口を開く。

「後ろからズドンがガーディアンの流儀かね?」

「う〜ん、そういう訳でもないっすけど、これが一番手っ取り早いっすね。」

カルニフの後ろにはいつの間にか銃を構えた瑞冶の姿。カルニフは苦笑する。

「確かに手っ取り早いし効率的だ。ばれなければな。」

カルニフの右手は左脇に腕を組むように回されておりその右手には瑞冶と同じようなリボルバー握られていた。

「S&Wコルトパイソン。隊員もM16使用してたっすね。西側武器を使用する元ロシア

特殊部隊と言えば・・・・・・カルニフ部隊っすか。」

「正解だ。さて俺はどうも銃というものが好きでは無くてな・・・・これで勝負をつけよう。小細工など・・・・・・。」

カルニフは瑞冶の方を振り返り銃をしまい、代わりに軍用ナイフを二本取り出し、片方を

瑞冶に投げつける。瑞冶は投げつけられたナイフを受け取り、銃をしまってナイフを構える。

「必要ないっすね!!!!」

カルニフと瑞冶は同時に地面を蹴り、お互いに突っ込んでいった。

 

 

 

 

LOAD7

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