PHASE-10「嵐の中に・・・・

PHASE-10「嵐の中に・・・・。」

 

 

 

 

 

「これからクレナイはレクイエムの中継地点の一つに攻撃を仕掛けます。

攻撃の算段はミルズ隊長から・・・・。」

オーブ軍クレナイ級一番艦クレナイ内、会議室。

エレル艦長に代わってスクリーンの前に立ち口を開く。

「まず戦力の確認だが、俺達元ザフト軍ガンダム部隊、そしてオーブのムラサメ部隊・・・そ

してこのクレナイだ。

次に作戦内容だが先ほどエレル艦長が話したとおり中継地点の一つを強襲する事になる。

敵戦力は他の中継地点に比べると敵戦力は少ないほうだが油断は出来ない。

小細工している時間もない、クレナイの長距離砲で援護を受けながら中央突破する。

中継地点を落とさなければオーブが危険にさらされるんだ。

それでは解散っ!!絶対落とすぞ!!」

『了解!!』

そしてそれぞれが会議室を出て持ち場に着くために走り出し、会議室には元ザフトガンダム部隊の面々が残る。

「初めてにしては上出来ってところかしらね・・・フフッ。」

「はぁ〜俺、隊長やらなくて良かったぜ・・・めんどくせぇ〜。」

エリシアが言い、ルドルフがため息をつくとキッカが苦笑する。

「というよりもルドルフさん、元々隊長候補には上がってないと思いますよ。」

「そうだな、ルドルフを俺の後任にしたら部隊はボロボロになるな・・・。」

「うっわぁ〜ひでぇ〜。」

「アンタがいつもダラダラしているからでしょうが・・・・。」

「お〜い、俺を忘れていないか?俺も元隊長なんだがなぁ〜」

ノインやクルーガー・・・隊員の表情を見ながらミルズは少し安らぎを覚えたが

スグに気を引き締めて口を開く。

「さぁ最後の戦いだ・・・・。俺達の隊のルールは?」

『どんな戦地でも生きて帰ること!!』

全員の声の合わさった言葉にミルズはニヤリと笑い叫んだ。

「ミルズ隊・・・・・出撃だ!!」

 

 

「整備は万全だぜ、ミルズ。」

「サンキュ、ウィリス。」

格納庫、ウィリスはミルズに右手を差し出す。ミルズはそれを握り返す。

数秒の静寂の後、手を離しウィリスはヘルメットをミルズに投げる。

「帰って来いよ、てめぇには俺の愚痴を聞いて貰わなきゃいけねぇんだからな。」

「あぁ。」

ウィリスはキッカがミルズの方へ走ってくるのを見つけると“邪魔者は退散するさ”と苦

笑しながら他の機体の方へ行ってしまう。そして入れ替わりにキッカがミルズの前に立つ。

「最後ですね、先輩。」

「そうだな・・・・大丈夫か?キッカ。」

「ハハハハ、正直かなり怖いです・・・震えが止まりませんよ・・・・。」

ミルズは無言で震えるキッカを力いっぱい抱きしめる。

「帰ってこれますよね・・・・。」

「当たり前だ。地球に戻ったらデートでもしようか・・・キッカに不意打ち告白受けてから恋

人らしい事してやんなかったからな。」

「先輩・・・・・ん。」

顔を上げたキッカの唇にミルズは自分の唇を当て、口付けを交わす。

そしてミルズはキッカの頭をポンと叩いてニコリと笑った。

「さぁ、ちゃっちゃと終わらせよう。」

「はいっ!!」

キッカがケルベロスへ向かって行くのを見送ったミルズは気を引き締めクロニクルのコク

ピットに乗り込みシステムチェックを開始し、機体をカタパルト上に移動させる。

『カタパルト接続・・・ビームライフルBセット!!クロニクル発進準備完了!!

発進ドウゾっ!!』

「クロニクル・・・・・・発進するっ!!」

そしてクロニクルは戦乱の宇宙へと飛び出していった。

 

 

 

オーブ戦艦クレナイを中心としたミルズ達中継地点破壊部隊が中継地点に向かい始めてす

ぐに敵の迎撃部隊の出現をレーダーが伝える。

するとクルーガーのネオテニーガンダムとムラサメ部隊が先行する。

「ネオテニー!何先行しているんだ!?」

『こんな所で時間くっている暇は無いだろうが!!!雑魚は俺とムラサメ部隊に任せ

ろ!!道は開けてやる!!』

「だけど・・・・。」

『先輩、ここはクルーガーさんに任せて・・・。』

キッカの言葉にミルズは言いたかった言葉を飲み込み、一言。

「グットラック!!クルーガー隊長。」

『バカやろう、今はお前が隊長だろうが・・・・。』

そして交戦が開始されると同時にクルーガー機とムラサメ部隊が迎撃部隊を引き付けてい

る間に一気に駆け抜ける。その時だ、クロニクルのコクピット内に警報が鳴り響き、とっ

さに回避行動すると先ほどまでクロニクルが居た空間に複数の方向からビームが飛んでくる。

「ドラグーンシステム・・・・シーサかっ!!」

『ピンポーン♪』

モニターを向けるとそこにはウォーズガンダムがおり、その後ろに三機ガンダムが居た。

「あれは・・・・・連合の・・・・。」

『そうだよ、グラヴィティ、フォーレスト、ディープ。』

「クッ!!」

クロニクルがウォーズガンダムに突っ込もうとするのを止める機体が四機。

ケルベロス、エア、ブレード、ヴァルキリー・・・・。

『先輩、ココは私達が受け持ちます!!』

「キッカ・・・。」

『ちゃちゃっと片付けて追いついてあげるわよ。』

「エリシアさん・・・。」

『あぁ〜めんどくせぇからさっさと終わらせようぜ。』

「ルドルフ・・・・。」

『さぁ行くんだ、ミルズ。』

『貴方ならきっと出来ます・・・・。』

「ノインさん、マリアさん・・・・・。」

ミルズはクロニクルをウォーズガンダムから避けるように操縦し中継基地へむかう。

『おっと逃がさないよ!!』

ウォーズガンダムがクロニクルにビームサーベルで斬りかかるがヴァルキリーガンダム

がビームシールドで防ぐ。

『悪いねシーサ。しばらく元上司と付き合ってくれるかな?』

『フフッ邪魔する気?イイヨ、付き合ってあげるよ。簡単に壊れないでよ。』

 

 

 

ミルズは・・・・クロニクルは全速で中継基地へと向かい次第に近づいていくが、レーダーで

真正面に1機敵を確認する。

ミルズはその一機がなんなのか感じ取っていた。黒いボディに大鎌を持ったガンダム。

『よく来たな、ミルズ君。』

「今度はザフトに付いたってわけだ。」

『傭兵だからな。さて、君も時間がないのだろう?始めようか。』

ミルズは生唾を飲み込み・・・・・操縦桿を握り締め・・・ペダルを踏み込んだ。

大型ビームソードを構えたクロニクルと大鎌を構えたスパイラルは同時にブースターを

吹かしお互い突っ込んでいった。

 

 

 

 

PHASE-11

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