PHASE-1１「傷ついて・・・」

 

 

 

 

 

「チッ、邪魔だな！！」

ネオテニーガンダムはヴァレスティーシステムと呼ばれる移動砲台を発射し、

撃たせ、周りを囲んでいたザクウォーリアを撃破する。

しかしすぐさま違う方向から増援とでも言うかのように複数のザクウォーリアがビームラ

イフルを撃ちながら突っ込んでくる。

ネオテニーは右手に持つヘリオスライフルで撃ち返し迎撃するが･････

「クッ！！」

ザクウォーリアのビームライフルがネオテニーのヘリオスライフルを持つ右手を吹き飛ばす。

「やべぇな、数が違いすぎる・・・・いや、あいつらだって踏ん張ってんだ。俺もここで踏ん張らなきゃ合わす顔がない！！」

ヒートホークを構えて突っ込んでくるザクをビームサーベルで一刀両断する。

しかし続いてザクがネオテニーに襲い掛かるが、どこからかの大型ビームに貫かれ

ザクが爆発する。ビームの飛んできた方を見るとそこにはクレナイの船影。

『援護します、これからですよ！！』

クレナイ艦長エレルの通信にクルガーはにやりと笑った。

「当たり前だ、艦長。俺らは踏ん張って生きて帰らなきゃ意味がない！」

ネオテニーはヴァレスティーシステムを飛ばし、ビームサーベルを構え、また涌き出るよ

うに出てくるザクに向けて突っ込んでいった。

 

 

 

「もう一機いたなんてね・・・・・。」

ブレードガンダムはヒートワイヤーをなぎ払うようにすると目の前にいた

元連合のGの内の一機がすばやい動きで回避する。

そのGはグラビティーと呼ばれていた。

そして地上で撃破したはずのMSだった。

「チッ、ちょこまかとっ！！まだまだ行くわよ！！」

ロングサーベルを二本接続し、一気にグラヴィティーガンダムに突っ込んでいき

グラビティに振り落とすがグラビティもビームサーベルで受け止める。

ブレードはグラビティのボディに蹴りを入れ距離を開けるがそれを利用しグラビティが

収束ビーム砲を撃ち、ブレードのビームライフルを持つ左腕と左脚を吹き飛ばす。

「くぅっ、やるわね！！でも負けるわけには行かないのよ！！これで決める！！」

背部に背負っていた大型ヒートソードを水平に構え、まっすぐにグラビティに突っ込んで

いく。グラビティは収束ビーム砲とビームライフルを突っ込んでくるブレードに連射される。

ブレード頭部、右脚、肩などを撃ちぬかれながらもそのまま突っ込んでくる。

ついにグラビティガンダムは攻撃をやめ光波シールドを展開する。

そして凄まじい光とともにブレードの大型ヒートソードと光波シールドがぶつかり合う。

「このぉぉぉぉぉぉっ！！！！！」

ついに大型ヒートソードが光波シールドを貫きグラビティのボディに深々と突き刺さる。

ブレードはボロボロの状態でヒートソードから手を離し離れるとグラビティが爆発する。

「まったく・・・・戦果一機じゃしゃれになんないわね・・・・・クレナイにムラサメ残ってないかしら・・・・。」

ブースターもほとんど速度を出せる状況ではないブレードを何とか動かしながらクレナイ

へ帰還しようとするとレーダーがザフト軍MSの接近を感知する。

「そう簡単には帰還させてもらえなそうね・・・・。」

残り１本の大型ヒートソードをブレードガンダムは構えた。

「ボロボロの１機で戦うつもり？エリシアさん。」

いつの間にかブレードガンダムの隣にエアガンダムがいた。

しかしエアガンダムも飛行ユニットがほとんど原形をとどめておらず、ボディも

かなりのボロボロでエアの本来の長所である超高機動ができないことは明らかだった。

「フォレストは倒したの？」

「余裕・・・って言いたいけどぎりぎりってところだなぁ。このまま帰ったほうが楽なん

だけどエリシアさん置いていくとあとで面倒なことになるでしょ？」

「当たり前よ、私を置いていったら半殺しじゃ済まさないわよ。」

「うへ〜やっぱり。あぁ〜あ、懲りずに敵機接近・・・さっさと終わらせるかなぁ〜。」

「そうね、さっさと終わらせて生きて帰りましょう。」

エアがボロボロの状態でビームライフルを持って突っ込んでいくとそれを追うようにブレードも突っ込んでいった。

 

 

「このっ！！邪魔です！」

ケルベロスガンダムは両肩、両脚部のミサイルをディープガンダムに向けて一斉に撃つが

ディープガンダムはシールド内装ビーム砲やスキュラでミサイルを全部迎撃する。

「当たってっ！！」

ケルベロスがダブルビームガトリングを撃つがすばやい動きでディープガンダムは避け

る。追撃のため再びミサイルを撃とうとしたケルベロスの肩部にディープガンダムは

カウンターというがごとく、ビーム砲を撃ち肩部に直撃。

「くぅっ・・・。」

コクピットに凄まじい衝撃が伝わるとともにミサイルを誘爆させられたため右肩がえぐれるようにしてなくなる。

「まだ・・・・まだ私は死ねないんです！！こんなところで・・・。」

ケルベロスガンダムは撃てる武装をすべて起動し一斉射撃するが・・・ディープガンダム

は難なく避けてトライデントランスを持って一気に接近してくる。

そしてそのトライデトランスがケルベロスのボディを貫いた・・・。

「っ・・・・これを・・・これを待ってました・・・。」

火花の散り、さまざまな計器がショートを起こすコクピットでキッカは不敵に微笑んだ。

そしてケルベロスガンダムは今まである事情で使用したことがない両肩（破損しているの

で左肩だけだが）と両腰にある武装を起動させる。

「これ・・・・事実上ケルベロスのエネルギーほとんど使っちゃうんで使用したくはなかったんですけど贅沢は言えませんね・・・・

高圧縮レーザー砲・・・エネルギー充電開始。」

高圧縮レーザー砲と呼ばれた武装に光が灯り始めるとディープガンダムはトライデントラ

ンスをケルベロスガンダムのボディから抜こうとするが抜けず仕方なくトライデントラン

スを離そうとするがその腕をケルベロスの手がしっかりと掴み離さない。

「充電完了・・・・・発射！！」

高圧縮レーザー砲はディープガンダムを跡形もなく吹き飛ばし、また他のザフト軍MSも多数巻き込む。

そして撃ち終えたとき・・・コクピット内にエネルギー不足の警報が鳴り響く。

ケルベロスガンダムの両腕はディープガンダムを掴んでいたため跡形もなくなり

ケルベロスガンダムの関節部分も反動で動きが悪くなっていた。

「先輩・・・・・先輩・・・・・！！」

キッカの頭部から血が流れていることがヘルメットの外から見てもわかった。

しかしキッカは“先輩”と一心に呟きながらケルベロスガンダムをミルズのクロニクルガ

ンダムが居るほうへと移動していった。

 

 

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